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<< October 2020 >>

NHKドラマ『精霊の守り人』について、上橋さんからコメントをいただきました。

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    みなさん、こんばんは。上橋さんからコメントをいただいていたのですが、私事により掲載が遅くなってしまい、申し訳ありません。以下、上橋さんのコメントを転載いたします。

    <以下、転載です。>

    NHKドラマ『精霊の守り人』、クランクインしました

    読者のみなさんへ

     ここ数日、急に暑さが厳しくなってきましたね。お元気ですか。

     NHKドラマ『精霊の守り人』(第一シーズン)の主要キャストが発表になりましたので、現在の撮影の雰囲気などをお伝えしますね。

     まずは、基本的なことから。

     今回のドラマは『精霊の守り人』というタイトルですが、『精霊の守り人』だけでなく、番外編の『流れ行く者』なども含めて『天と地の守り人』まで、「守り人シリーズ」全12巻を、来春4話、2年後に9話、3年後に9話という形で、全22回で放映していく予定です。(時期などは、変更があるかもしれません)

     壮大なヨゴノ宮や、橋の下のトーヤとサヤの小屋のセットが組み上がったので、撮影に入ると聞いて、撮影スタジオにお邪魔したのですが、スタジオの外に、大きな調理台があり、ジュージューと魚が焼ける香ばしい匂いや、ご飯が炊ける匂いがしていて、びっくりしました。汗だくで調理をしていたスタッフが、にやっと笑って「ノギ屋の弁当、仕込み中っす」とおっしゃって、あ、なるほど(笑)

     ちなみに、このノギ屋の弁当、バルサ役の綾瀬さんやチャグム役の小林くん、そして、トーヤとサヤちゃんの四人は、多分、5回ぐらい食べていました。

    「美味しかったですよ」と、綾瀬さん、おっしゃっていましたけど、何回も、バクバクと美味しそうに食べなくてはならなかった子役さんたち、つくづく大変だなぁと思いましたし、リテイクの度に、ほかほかの新しい弁当をすぐに作ってもってくるスタッフさんたちも、本当に大変です。

     ヨゴの宮は、これまた、びっくりするほど見事に作られていて、ガタイの良い狩人さんやら近衛士さんたちが駆け上がっても、こゆるぎもしません。細工も細やかで、中を歩いていると、異国の宮殿を観光しているような心地になりました。

     いくつもの柱に燈火を灯して撮影がはじまるのですが、火を灯す係りのスタッフは、真剣なまなざしで画面をのぞき込んで、一回ごとに燈火の微調整をしていきます。

     小道具ひとつ、ひとつに、その専門のスタッフの「仕事への熱」がこめられていることを感じずにはいられませんでした。

     セットも凄いですが、ロケも様々なところで行われるようですし、CGにも力を入れていただいています。すでに見せていただいている「風景イメージ」は実に美しく、これらすべてが合わさったとき、どんな映像世界が生まれるのか、とても楽しみです。

    来年の春、4Kという美しい映像で展開される『精霊の守り人』のドラマを、楽しんでいただければ幸せです。




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    上橋さんから雑誌のエッセー開始のメッセージをいただきました

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      上橋さんからメッセージをいただきました。
      講談社の「小説現代」12月22日発売の1月号から、上橋さんのエッセイ「明日は、いずこの空の下」が始まるそうです。楽しみですね。青文字の部分が上橋さんからのメッセージです。22日には書店をのぞいてみましょう!!


      読者のみなさんへ

      ご無沙汰しています。お元気ですか?
      私は今年五十になり、ちと、へろってきました(笑)
      ここらで、来し方をふり返ってみたくなり
      エッセーの連載を始めることに致しました。
      タイトルは「明日は、いずこの空の下」。
      高校生の頃から、これまでに訪れた様々な国々での出来事をつづりながら、
      「あの頃の私」が「いまの私」になっていくまでを
      書いてみようと思います。
      今月22日発売の
      講談社の月刊誌『小説現代』一月号でスタートです。
      楽しんでいただけたら幸せです。
      良いお年をお迎えくださいね!

      上橋菜穂子

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      『狐笛のかなた』舞台化について 上橋さんのコメント

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        『狐笛のかなた』が舞台化されるそうです。上橋さんからコメントをいただいていますので、お読みください。私もぜひ行ってみたいなあと思っています。(管理人)

        以下 上橋さんのコメントです。(無断転用、引用はご遠慮くださいね。)

        『狐笛のかなた』舞台化について

         菜の花や桜が咲き始め、いよいよ春という感じですね。
        アニメ『獣の奏者エリン』について、いつもカキコミをありがとうございます。
        エリンは、口コミで好評が広がっているらしく、視聴者層がどんどん拡大しています。子どもさんと観ていて自分がハマッた、という親御さんからの応援もあり、4月4日から始まる深夜の再放送で、多くの大人に見ていただければ、また面白い反応もいただけるのではないかと楽しみにしているところです。

         『精霊の守り人』『獣の奏者』とアニメ化・コミック化が展開しましたが、この度、『狐笛のかなた』が舞台化されることになりました。
         『狐笛のかなた』を読んで、これを劇団の旗揚げの舞台にしよう! と思ってくださった方々がおられるのです。
         『狐笛のかなた』は、情景の美しさを楽しんでいただきたい物語ですので、映像化には慎重だったのですが、匂いや音、風景を舞台化することを試みる、という彼女らの発想が素敵で、私もぜひ観てみたい、と思うようになりました。
         考えてみると、『狐笛のかなた』は、舞台化に向いている物語かもしれません。
         野火と小夜の姿が、若桜野の春が、舞台でどんな風に表現されるのか、私もいまから、楽しみでなりません。
         新しい表現に挑む<風ノ環〜fu-ring〜>の舞台、応援していただければ幸いです。

        上橋菜穂子

        期間:2009年9月9日(水)〜13日(日)
           全8ステージ ※タイムテーブルは後日公開
        劇場:中野・ザ・ポケット

        詳細は<風ノ環〜fu-ring〜>のHP http://www.kazenowa-fu-ring.net/
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        上橋さんより,「獣の奏者」アニメ化に対するメッセージをいただきました。

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          上橋さんより,「獣の奏者」アニメ化に対するメッセージをいただきました。NHK公式サイトでのコメントをお読みになっていない方は,是非お読みください。なお,転載・引用はご遠慮ください。

            「21世紀の名作アニメ」

           先日、NHKで『獣の奏者エリン』の記者発表が行なわれました。
           立ち見が出るほどたくさんの記者さんたちが来てくださっていた会場の、大きなスクリーンで、第一回の放映を見たのですが、スキマスイッチが歌う「雫」(これが名曲!!)とともに動いていくオープニングの映像を見ているだけでもう、ぎゅっと胸をしめつけられてしまいました。
           デザイン化された絵本のような色彩の映像と、リアルな母娘のうごき、そして、光を弾いて天を舞う王獣……!
           このオープニング(そして、Cossamiが唄う可愛い歌とともに動くエンディング)には、『獣の奏者エリン』というアニメをどう創ろうとしているか、その心意気がよく表われていて、私は本当に好きです。
           
           記者会見で私は、このアニメを「21世紀のハイジ」を目指したと言いましたけれど、その言葉の裏には、けっこう、さまざまな思いがこめられているのです。

           『獣の奏者』を読んでくださった方なら、この物語が、どれほどハードで、厳しいものを秘めているか、ご存知だと思います。
           その一方で、『獣の奏者』は、重く厳しいだけの話ではなくて、陽だまりの花畑のような明るさと、のんびりとした暮らしの匂いもある物語です。
           しかも、主人公は10歳から14歳、そして大人へと成長していきます。

           明るさと重さ、単純さと複雑さ、子どもの物語と大人の物語……そんなニ面性をもっているこの物語を、両方を大切にしながら、しかも、子どもにも楽しんでもらえるアニメにするには、いったい、どうしたらいいのだろう?
           それを、浜名監督や藤咲さんたちと話し合って、出た答えが、「21世紀の名作アニメ」だったのです。

           「名作アニメ」って、なんでしょう?
           私は、それを「日々を暮らしていく子どもたちの目から見える世界を、たんねんに描いたアニメ」じゃないかな、と思っています。
           ハイジ、ムーミン(あれも、一応、トロールの子ども?)、マルコ、ラスカル、コナン、宝島、そして、ホルス……私が子どもの頃に愛していた「名作アニメ」はみんな、子どもの目から、世界が描かれていました。

           だからといって、単純だったなんてことはなくて、実に豊かで、わくわくするような、波乱万丈の物語が展開していくわけですが、それでも、「視線」がちゃんと主人公の目から描かれていたので、子どもの私でも、ドラマがどんなに複雑になっても、手に汗握りながら、ついていけたのです。

           よーし、これだ! ということになって、まず始めたのが物語の解体作業(笑)でした。10歳の頃のエリンにとって、お母さんとの暮らしや、闘蛇や、ほかの大人たちがどう見えたのか、ひとつひとつ丹念に物語にして描いていけば、きっと、子どもたちも、エリンの気もちになって追いかけてくれる。
           そうやって描いていけば、エリンが14歳になっても、19歳になっても、物語が、どんどん複雑になっていっても、子どもたちが置いてけぼりになることはないでしょう。

           もうひとつ、ドーンと出されたアイディアが、「表現」でした。
           花畑の中に立つ少女エリン――キャラデザをしてくださった後藤さんの魅力全開の、あの絵を見たとき、私は、ああ、これでもう大丈夫だ、と思いました。
          あの絵の、のんびりとしたふくよかさ、絵本のような良い意味での単純さは、私の物語がもっているシビアな重さを「胸を貫く冷たい刃」ではなく、「胸をしめつける深さ」に変えてくれたからです。

          子どもの頃に出会って、愛したアニメは、大人になっても、心の底に陽だまりのように輝きつづけます。そういうアニメになってくれればいいと願いながら、いまも、作業は、忙しく続いています(笑)

           「20世紀の名作アニメ」ではなく、21世紀の新しい何かを秘めたこのアニメ、50回の長丁場ですが、大河ドラマを楽しむように、楽しんでいただけたらうれしいです!

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          『獣の奏者』アニメ化について上橋さんのコメントをいただきました。

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            皆さんにびっくりのお知らせです。『獣の奏者』がNHK教育テレビにてアニメ化されることになりました。詳しくは上橋さんにいただいたコメントをお読みください。(転載はおやめください。)

            講談社の特設サイトはこちら

            『獣の奏者』アニメ化について

             拙著『獣の奏者』がアニメ化されることが決まりましたので、お伝えいたします。
             来年はNHK教育放送の50周年にあたるのですが、その記念番組として、来年の1月から、なんと、1年間(50回!)に渡って放映されることになりました。
             タイトルは『獣の奏者 エリン』。放送時間帯は、あくまでも「予定」ですが、いまの段階では、2009年1月10日(土)午後6時25分〜50分開始予定です。

             監督は、『テニスの王子様』や『図書館戦争』で有名な浜名孝行さん。
            キャラクターデザインは、『精霊の守り人』の作画監督をしてくださったプロダクションIGの「G」こと、後藤隆幸さん。シリーズ構成は『BLOOD+』や『RD 潜脳調査室』の藤咲淳一さん。そして、制作は、プロダクションIGとトランス・アーツがタッグを組んで、取り組んでくださっています。さらに音楽は坂本昌之さん――平原綾香『Jupiter』で第46回日本レコード大賞<編曲賞>を受賞された方――が担当してくださるという、本当に、恵まれた布陣になっています。
            『精霊の守り人』で良い経験をさせていただいたお陰で、アニメ制作について、ほんの少しわかるようになってきたのですが、この布陣なら間違いなく、『獣の奏者』を愛読してくださっている方にも、心から楽しんでもらえる良いアニメができると確信しています。

            全50回という長丁場である上に、王獣や闘蛇という、私にしかわからない獣たち(笑)が重要な役割を果たすファンタジーですので、私も構成会議などに出て、積極的に制作に関わっております。
            スタッフの意気込みはすごくて、実際に、養蜂家を訪ねて取材をしたり、動物の飼育係を目指す若者たちが学んでいる学校を訪ねたりと、熱意をもって、じっくりと作品作りをしてくださっています。(蜜蜂、かわいかったですよ。とくに雄。なんとなくタンダな雄で。笑 蜂蜜もとても美味しかったし)

            土曜の夕方、家族でご飯を食べながら、子どもも大人も楽しんで見てくださるような作品をめざしているのですが、なにしろ、主人公のエリンが10歳から19歳まで成長しますし、陰謀や、難しいテーマもはらんだ物語なので、みなさん大変な苦労と試行錯誤を重ねながら、日々制作に励んでおられます。(先日、ベルリン国際文学フェスティバルに参加したのですが、設定資料がベルリンまで追いかけてくるほどで(^^; 私のパソコンは、大量に送られてくる資料でパンクしそうな状態です。)
             でも、こういう苦労を乗り越えた先に、多くの人たちが楽しめるアニメが出来上がるのであれば、苦労のし甲斐もあるってものです。
             
             マンガは武本さん、そして、アニメは上記のスタッフの皆さん、それぞれが思い描いたエリンの姿や、王獣たちを見ることができるのですから、私は幸せ者です。
            文字で書かれた物語から、人が、どんな風に違う顔を、どんな風に同じ風景を想像するのか、ぜひ、楽しんでください。
             
            文字で書く物語とはまったく手法が違うものですから、もちろん、そこに描き出される風景は、原作と同じものではありません。学舎の形や、ソヨンの部屋など、私のイメージしたものと同じではないのですが、でも、全体が浮かび上がってくると、そこに広がっているのは、やはり、『獣の奏者』の世界なのです。
             きっと、『精霊の守り人』がそうだったように、原作でイメージしていたのと違うけど、でも、この子もエリンだな、と感じられるエリンが、もうすぐ動きはじめます。
             楽しんでいただければ、うれしいです!

            上橋 菜穂子
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            上橋さんからのコメント「『獣の奏者』の青い鳥文庫化&マンガ化について」

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              『獣の奏者』の青い鳥文庫化&マンガ化について、上橋さんからコメントをいただきました。またもや、びっくり・うれしいお知らせです。青い鳥文庫についてはこちらも合わせてご覧ください。(転載はおやめください。)

              『獣の奏者』の青い鳥文庫化&マンガ化について

              空の高さに秋を感じる頃になりましたね。
              みなさん、お元気ですか?

              『獣の奏者』の青い鳥文庫化に驚いた! という声が、掲示板に寄せられておりましたので、そのことについてご説明した方がいいかも、と思い、このコメントを書くことにしました。

              1.青い鳥文庫化について

              『獣の奏者』の青い鳥文庫化は、子どもの読者に読みやすいようにと企画されたものです。
              「守り人シリーズ」の場合は書籍版(ハードカバー本)が、子どもに読みやすいように、漢字をひらいた形になっていますが、『獣の奏者』の書籍版は、それほど漢字をひらくこともなく、挿画も入れない形にしました。「守り人」シリーズでいえば軽装版に近い読者層を対象にしている、といえるかもしれません。
              ですから、もっと子どもたちが手に取りやすい、読みやすい形の本として、青い鳥文庫にしていただくことになったのです。
              ものすごく生き生きとした、しかも味わいのある絵を描かれる武本糸会さん(はやみねかおるさんの『ぼくと未来屋の夏』のマンガを描かれた方です)に絵を描いていただき、子どもたちにとても信頼されている石崎洋司さんに「これは、こういう本なんだよ」と道案内していただくという、とても幸せな形の文庫になる予定です。
              なにしろ分厚い本ですから、4冊に分けて刊行されます。
              ■「青い鳥文庫」の刊行スケジュール
              『獣の奏者』2008年11月17日発売予定
              『獣の奏者』2009年1月15日頃  〃
              『獣の奏者』2009年3月16日頃  〃
              『獣の奏者』2009年5月15日頃  〃
              著/上橋菜穂子
              絵/武本糸会
              講談社

              もちろん、「守り人」が新潮文庫にもなったように、いずれは、大人が手に取りやすくて読みやすい形にもなると思います。
              とはいえ、これはまだまだ、かな〜り先のお話になりますが(笑)

              2.マンガ化について

               愛読者のみなさんは、もう重々ご承知のことだと思いますが、私が書きたいと願っているのは、ずっと昔から人々が愛してきた「お話」のように大人も子ども楽しめる物語です。
              そして、そういう物語は、劇や歌や、絵など、さまざまな方法で表現しても、その物語の魂のようなものは変わらない、ふしぎな力をもっている、と思っています。
              『精霊の守り人』は、藤原カムイさんという、とてつもない才能をお持ちのマンガ家さんによって、すばらしいマンガになりましたが、あのマンガを読ませていただいたとき、私は、なるほど、小説とマンガはこんなに「文法」がちがうのだ、と驚き、とても面白い経験をしました。
              文字で書かれた物語と、マンガと、アニメと……。それらすべてを並べて体験したとき、はじめて見えてくるものは、とても豊穣で、とても面白いものだと、私は感じています。

              『獣の奏者』もまた、幸運にも、そういう多様な展開をする機会が与えられました。
              青い鳥文庫版の絵を描いてくださる武本さんの手でマンガになり、10月25日発売の、『月刊少年シリウス』12月号から連載がはじまる予定です。
               私は、すでにネームを拝見していますが、これが……めっちゃくちゃイイのです(笑)。ほんとに。ぜひ、手にとっていただければと思います。

              3.そして海外へ
               この文章がサイトにアップされる頃、私は(台風の直撃にあわずに、無事に飛べれば)ベルリンにおります。ベルリン国際文学フェスティバルに招待されたのです。
              世界中から150人もの作家が招かれる文学祭で、これまで大人の本の部門では、大江健三郎や小川洋子、多和田葉子などそうそうたる作家が招かれておりますので、私でいいんかいな? と、ちょっとビビリましたが、ドイツではすでにアニメ『精霊の守り人』のDVDが発売されていて、アニメのファンになってくれたベルリンの子どもたちが、たのしみに待ってくださっているようです。
              バルサみたいな人を想像されていると、さぞやがっかりするでしょうが(笑)
              『獣の奏者』も、ドイツのランダムハウスから出版されます。フランスやスウェーデン、タイでの出版も決まっていて、韓国版のタイトルはなんと『野獣』です(^^;
              『精霊の守り人』を読んでくださったアメリカの読者たちの書評を読むと、なんと文化というのは多様で、そして、普遍なのだろうと感じます。
              文化人類学を学んできた者としては、とても幸せな経験をしております。

               バルサが、エリンが、世界中の人たちに、ひとときの心の友となることを、いま、祈っているところです。
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              「精霊の守り人」文庫化についてコメント(上橋さんよりいただきました)

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                上橋さんから「精霊の守り人」文庫化についてコメントをいただきました。
                以下上橋さんのコメントです。

                『精霊の守り人』文庫化について

                1.文庫化について
                 拙著『精霊の守り人』が新潮文庫となって刊行されることになりましたので、お知らせ致します。

                 私はずっと、「子どもにも、大人にも、心から面白い物語」を書きたいと思いつづけてきましたので、新潮社のような、これまで児童書(特に、ハイ・ファンタジー)の棚になど目を向けることもなかったようなタイプの大人の読者層が多い出版社から文庫化していただき、そういう層の人たちが、本書を手に取るきっかけになってくれたらと思い、新潮文庫からのお誘いを受けることに致しました。

                 アニメ化の帯を巻いて出ますから、アニメ化がきっかけだと思われるかもしれませんが、そうではありません。
                『精霊の守り人』を文庫に、というお話は、アニメ化の話がもたらされるより、ずっと前――何年も前からありました。ただ、その頃はシリーズの途中で、どのような形で完結するか、私自身まったくわかっていなかったので、「シリーズの完結が見えたら考えますので、待ってください」とお願いして、待ってもらっていたのです。
                 『天と地の守り人』三部作を世に出せることが明確になったので、昨年、文庫化作業にゴー・サインを出したというわけです。

                2.文庫版と軽装版の違いについて

                 新潮文庫版『精霊の守り人』は、これまで「守り人シリーズ」を知らず、興味も持たなかったような大人の読者に読んでいただくことを願って作った本ですから、挿画も入れず、軽装版よりも、さらに漢字表記を増やしています。
                 表紙も、二木さんの絵ではありません。茜さんたちがよく作っておられる切り絵の印象が心に残っていたせいか、ぜひ、切り絵風の表紙にしてみてください、と、お願いして、アジアの匂いのする、やや平面的な装丁にしてもらっています。新潮文庫の読者には、それでも、異質に見えるかもしれませんが、躍動感はありながら、落ち着いた表紙になっていると思います。

                一方、軽装版は、書籍版の『精霊の守り人』を、どこかで見かけたり、図書館で借りて読んだりしていた人たちで、あの本に好感をもち、手に入れたいけれど、でも重過ぎるし、高いなぁと思っておられた人たち。あるいは、平仮名が多すぎて、読みにくいなぁと思っていたヤング・アダルトや大人の読者たちのために、漢字表記を増やし、軽装・安価にしながらも、挿画も入れて、書籍版の美しさを出来る限り残す作り方をした……そういう本です。
                 つまり、すでに、『精霊の守り人』のことを知っている、あるいは、気にかけていた人たち――児童書の棚に足を運ぶことを苦にせず、挿画があるファンタジーでも手にとってみようと思う、そういう読者――に向けた本だと、私は考えています。

                 また、学校の図書室などで、書籍版を読んで、好きになってくださったけれど、自分のお小遣いでは手がでなかった……そういう子どもたちにも、二木さんの美しい絵が入った偕成社の軽装版を届けたい、という思いもありました。
                 
                軽装版を後に出すというような配慮ができなかったのか、と、問いかけがありましたが(消費者の心理としては、そう言いたくなる気もちはよくわかりますが)、それはできないのです。版元が違いますから。出版時期というのは、各社がそれぞれの判断で決めることです。

                3.今後について

                 これから、軽装版と文庫版が、どういう風に出版されていくか、気になる方もおられると思いますので、現時点でリリースしてよい部分のみ書いておきますね。
                まず、軽装版は、シリーズ全部が順次、出版されていきます。もちろん、最終巻の『天と地の守り人』が出るのは、随分先になると思いますが。
                新潮文庫版は、この先、どういう風に出版していくか未定の部分が多いです。出版していくリズムも一様ではないと思います。
                ただ、現時点でひとつわかっているのは、『天と地の守り人』が、いわゆる「文庫化されるのが許される常識期間」である三年後に出ることはないだろうということです。たとえ文庫化されるとしても、そんなに短い期間で出ることはないと思います。

                 『精霊の守り人』は、幸運な本です。多くの方々に愛されて、様々な形へと姿を変え、多様な人たちに巡り会える可能性を与えられました。
                 去年出版できるはずだったシリーズの完結編を、読者の手元に届けることができた今年、アニメ化、マンガ化、文庫化するという巡り合わせになったことが、なんだか不思議な気がします。
                 この物語を愛し、ここまで一緒に見守ってくださった読者の皆さん、この物語の未来を、これからも見守っていただければ幸せです。

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                『少年ガンガン』で連載が始まる『精霊の守り人』についての上橋さんからのコメント

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                  『少年ガンガン』で連載が始まる『精霊の守り人』について上橋さんからコメントをいただきましたので,掲載いたします。

                  読者の皆さんへ

                  『少年ガンガン』で連載が始まる『精霊の守り人』について
                  作者が知らないうちに二次化されているのではないかという
                  不安の声があるようですが
                  そんなことはありませんので、どうぞ心配しないでください。

                  自分の作品が、別の表現手段で表現されていくことについての
                  私の考えは、すでにアニメ化のときにお伝えしていますし
                  今回の藤原カムイさんが描いてくださる連載を含めて
                  スクウェア・エニックス社でのマンガ化企画は、すべて
                  「原作」の二次作品ではなくて
                  「アニメ『精霊の守り人』」の二次作品ですから
                  これまでのようなコメントはしなかったのですが
                  そのことで、ご心配をなさった方がおられたことに
                  ちょっと驚きながらも、申しわけなかったなという気がしています。

                  『精霊の守り人』製作委員会は、そんなに粗雑なことはしませんので
                  ご安心ください。
                  マンガ化に際しても
                  たとえアニメ作品の二次化であっても
                  きちんと私の許可をとり
                  さらに原作のイメージを傷つけることのない
                  誠実な作りをするよう心がけてくださっています。

                  今後、どのような媒体に展開したとしても
                  その作品の質においては
                  「原作のイメージを傷つけない」
                  「誠実で良質な物語を創る」
                  という二点を基本にしていただいていますので
                  アニメ作品の二次作品ではありますが
                  このことだけは、お伝えしておきますね。

                  藤原カムイさんは
                  世界を描ける素晴らしい実力をもつマンガ家さんです。
                  私も出来上がりを楽しみにしているところです。

                  原作、アニメ、マンガ
                  それぞれの表現方法の違いを感じながら、楽しんでいただければ幸いです。

                  上橋菜穂子

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                  『狐笛のかなた』文庫化&イベントについて

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                    『狐笛のかなた』文庫化&イベントについて

                     拙著『狐笛のかなた』の新潮文庫版が発売されることになりましたので、お知らせ致します。すでに、この情報をネットに挙げてくださっている読者の方がおられて、特に、表紙などについて気にしておられましたので、由良さんと白井さんにお願いして、このメッセージを挙げていただくことにしました。
                     新潮文庫版の『狐笛』の表紙や地図は、理論社版とは異なります。変えていただいた理由は、白井さんのあの美しい絵を、文庫版に縮めてしまうと印象が変わってしまってもったいないということがひとつ。
                    それから、皆さんもご存知の、あの理論社版の『狐笛のかなた』の美しさは、「書籍」としての美しさ――表紙や挿画、見返し、装丁、すべてが一体となっている、白井さんとブックデサイナーさんと編集者さんの作品としての美しさ――なので、文庫本にするときに、その一部を取り出した本作りをしたくない、という思いがあったということもあります。
                     文庫版もまた、美しいです。発売したら、ぜひ、みてやってください。その美しさは、「文庫」という形ならではの絵にしていただいたからこそ生じてきた美しさだと思っています。
                     親本も文庫本も長く愛されてほしいというのが、私の偽らざる気もちで、そのためには親本と文庫本の表紙をそれぞれの形に一番あった装いで出していただくのが最良の方法だと思ったのです。

                     文庫本は、子どもが親に頼らず、自分のお小遣いで買うことができる本です。自分の欲しい物語を、初めて、自分で選んで買った、あの瞬間の喜びを、私はいまも覚えています。そういう意味で、私は、拙著が文庫になることを、とても幸せなことだと感じています。

                    ジュンク堂での朗読会について
                     こちらは、「幸せ」というより「ど〜しよ〜」と悩んでいることなのですが……朗読会。ご存知の方はご存知だと思いますが、ジュンク堂での新潮文庫発売記念朗読会は単発ではなく、10月には、『家守奇譚』を新潮文庫で出された梨木さんが朗読会をなさり、11月には『十一月の扉』を出される高楼さんが朗読会をされます。そんで、私が12月……。
                    私、朗読なんてしたことがないのです。しかも、『狐笛のかなた』は長編。『家守奇譚』の朗読は、あの味わい深い短編を、ひとつ、ふたつと選んで読まれたそうですが(聞きたかった!)、私の場合は、さて、どーするかと、思案中であります。
                     思案投げ首状態のままの登場ということになるかもしれませんが、それでも、聞いてやろうという奇特な方がおられましたら、ぜひ、ご参加ください。会場は、それほどスペースが広くないので、参加可能な人数も少ないと思います。和気藹々とやれる感じでしょう。
                    それではでは!
                    上橋菜穂子

                    *無駄引用・転載はお断りします(管理人)
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                    アニメ「精霊の守り人」放送局について

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                      愛読者の皆さんへ

                       アニメ『精霊の守り人』の放送媒体につきましては、NHKであることはお知らせしましたが、この度、衛星第二テレビで、2007年4月からの放送であることが決定しましたので、お知らせ致します。
                       「地上波でないと観られない!」という方、ごめんなさい。でも、衛星放送は、多くの魅力的な番組を放送している媒体ですし、「地上波でも!」という声をお寄せくださる方が多ければ、衛星放送での放映終了後に、そういう可能性もあるかもしれません。地上波での放送を希望してくださる方がおられましたら、どうぞ、NHKに、メールなどでご意見をお寄せください。
                       少しずつ、アニメ『精霊の守り人』が姿を現しはじめています。私も、どきどきしながら、その誕生を待ちわびているところです。
                       アニメ化に興味のある方は、どうぞ、応援してください。よろしくお願い致します。

                      平成18年10月2日
                      上橋菜穂子

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